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CASE6:トロトロ層が雑草を抑え、省力有機稲作を実現

 岐阜県白川町有機の里づくり協議会の母体である「ゆうきハートネット」の前会長の中島克己さんは、長年有機農業を実践しておられ、同協議会のリーダー的存在です。この協議会には、稲作、大豆、野菜などを栽培する農家約30名が参加し、定期的に研修会を開催するなど活発な活動を続けています。

 1700平方メートルの中島さんの田んぼでは、パウダーのように土壌を覆ったトロトロ層が深い層をなして雑草を抑え、除草の必要がない省力有機稲作の実現に成功しています。土壌微生物多様性・活性値も140強で偏差値68弱と全国のトップクラス。中島さんから、栽培法などについてお話を伺いました。

‐土壌微生物多様性・活性値分析の結果を見て、どう思われましたか?

 土壌の生物性が数値で示され、自分がやってきたことが間違いないことが分かりました。今まで他の人から、口頭で「良い土ですね」と言われても説得力がありませんでした。
  今後は、私も他の人に、数字で土壌の状態を説明できると思っています。
 

▼中島克己さんの水稲圃場の土壌微生物多様性・活性値を分析したプレート。値は1,430,264です。


▼ 有機稲作の圃場


▼雑草を抑えるトロトロ層

‐栽培法について教えてください。

中島克己さん 笑顔が素敵です

 3年前までは、毎年フスマを入れていましたが、毎年収穫後に稲わらをすき込む以外、今は何も入れていません。
  田植え後、糸ミミズの糞や微生物が有機物を分解することによってトロトロ層を作り、その層が深くなっています。
  種子は重いので下に沈み、トロトロ層が太陽の光を遮るため、雑草が生えないのです。

 つまり、田植えから収穫までほとんど何の作業もする必要がありません。

‐省力の有機稲作を実現できたわけですね。

 そうです。実は、私は、合鴨農法以外の省力稲作をずっと模索していました。
  平成元年から減農薬とし、平成8年から5年間ほどあいがも農法でやっていました。
  しかし、合鴨が田の生物も食べてしまい、生物多様性に問題があることに気付き、平成14年から今のやり方に変えました。

 模索するなかで、やっと実現できる目途が立ったと思っています。
  稲わらと米ヌカも田んぼに還し、完全な循環型農業にするのが理想です。

‐消費者や周囲の方々の反応はいかがですか?

 消費者からは、「うまい米」との評判です。
  玄米で食べると特にうまみが分かります。
  この田んぼには、カエルもたくさん住んでいます。微生物を含めて田んぼの生き物が、この「うまい米」を作っているのだと思います。

 反当たり6〜7俵ほど収穫できますが、消費者の方々が味も評価していただき、慣行栽培をしている米の2倍以上の価格で売り渡しています。

‐土壌微生物多様性・活性値分析の活用法を含め、今後の抱負を聞かせてください。

 有機稲作は除草が大変で、今まで、なかなか普及しませんでした。
  民間稲作研究所の技術をもとにした有機稲作農法を実践すれば、だれでも省力有機稲作が可能になります。是非、この農法が全国に普及して欲しいと思っています。

  お陰様で土壌微生物多様性・活性値も、ある程度の値が出ました。
  今後も定期的に検査することによって、自分がやってきたことを確認するとともに、活性値が下がった場合は、どこに問題があるのかなどの検証に活用していきたいと思っています。

 
▼ 水田にはオタマジャクシがいっぱい
▼  圃場は山々で囲まれている。ため池が冬水田んぼを可能にする

 

 

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