株式会社DGC(ディージーシー)テクノロジーは、最新の研究成果を皆さんにお届けすることで、社会のお役に立ちたいと願う会社です

CASE3 : 埼玉県小川町 金子美登氏 
   「有機農業のカリスマが納得する土壌微生物多様性・活性値分析」

有機農業のカリスマとして、全国的に名前が知れ渡っている金子美登さん。また、金子さんが係わっている、埼玉県小川町の「下里農地・水・環境保全向上対策委員会」が、2010年11月には天皇杯を受賞しました。

金子さんは水田150a、畑150a、山林2haで夫人、研修生6名とともに、大自然から与えられたものを無駄なく使う「自然エネルギー循環型有機農業」を実践されています。全国平均の土壌微生物多様性・活性値が約80万なのに対して、金子さんの圃場の結果は、イチゴ、大豆の圃場で150万を超え、全国の圃場の上位0.2%に入るすばらしい値でした。

金子さんから、土壌微生物多様性・活性値分析や有機農業について伺いました。

−土壌微生物多様性活性値を調べた最初の印象はいかがでしたか?

戦前からの微生物の研究者である、玉川大学の足立仁教授から教えていただきながら、有機農業を始めましたので、25歳ぐらいの時から土壌微生物には関心を持っていました。

土のことは、化学分析だけでは分からないことが多いと感じていましたので、土壌微生物多様性・活性値分析の話を聞いて、「これだ!」と思いました。

▼金子さんの水稲-小麦-大豆ブロックローテーション圃場の土壌微生物多様性・活性値を分析したプレート。

 

 

−実際に分析結果を知ってどう思われましたか?

この集落では、1987年に農薬の空中散布をやめてからサギが来るようになっていましたし、ドジョウも見られるようになっていました。このようなことから、集落内の農地には多様性が出てきていたと感じていました。

土壌微生物多様性・活性値分析の結果を見て、土壌中の微生物の種類と数が確実に増えていることが分かり、自分たちがやってきたことが間違いではなかったと実感しています。

また、アイガモ農法を行っている圃場の活性値が他の圃場に比べると低い値でしたが、アイガモが雑草や生き物などを食べてしまうため、多様性が低くなっているのではないかとその理由を検討することにも役立っています。

−有機農業を始めた頃や今後のお考えについてお聞かせください。

40年前、農水省の農業者大学校を卒業し、有機農業を始めた頃は、周囲の生産者や関係機関の方々は、有機農業に対してあまり関心はありませんでした。消費者からの理解もなかなか得られませんでした。また、間違った理解をしている消費者もいて、いろいろと批判的なことも言われました。でも、有機農業をやめようと思ったことは一度もありませんでした。

逆に、このような経験から、消費者に比べると10倍くらい理論武装をしないといけないと、感じました。土づくり、作物づくりはもちろんですが、自信を持って売る力も重要です。今まで、生産者は売ることについては、訓練されてこなかったと思います。

2006年に有機農業推進法が制定されてから、世論が変わってきたと実感しています。今は、集落をあげて有機農業に取り組んでいます。

−土壌微生物多様性・活性値分析の今後についてはどのように思われますか?

今までカンに頼っていた土壌の生物性を数値化できるため、有機農業を実践している農家が今後の営農を考える上で、大変役に立つ技術だと思います。

日本国内はもちろんですが、このような考え方は、海外でも評価されるのではないか、と思います。そうすれば国内でももっと普及していくのではないでしょうか。

 
▼様々な野菜が植えられ、動物も飼われています
▼有機栽培のいちご圃場。
▼堆肥も自家製

 

 

Copyright(c) DGC Technology Inc. All right Reserveed

弊社のサイト・配布資料・論文など著作物に全て関しまして、無断で転載・再配布することを禁じます。
誤解、ミスリードを避けるために、引用などで弊社の著作物が必要な場合は、お手数ですが弊社までお問い合わせください。